富岳
富岳の外観(2024年11月)
稼働期間2021年 -
スポンサー文部科学省
運営者理化学研究所
所在地理化学研究所計算科学研究センター 最寄り駅は、ポートライナー P08「計算科学センター駅」(神戸どうぶつ王国・「富岳」前)
アーキテクチャ
OS
メモリ32 GiB/ノード (HBM2)
ストレージ
  • 1.6 TB NVMe SSD/16ノード (第1階層)
  • 150 PB 共有ファイルシステム (第2階層)
  • クラウドストレージサービス (第3階層)
処理速度400+ PFLOPS (倍精度)
コスト
  • 1300億円(開発費)[1]
  • 150億円以上(年間運営費)
ランキングTOP500: 1, 2020年6月2020年11月2021年6月2021年11月
ウェブサイトwww.r-ccs.riken.jp/fugaku/
出典Fugaku System Configuration[リンク切れ]
PRIMEHPC FX1000(「富岳」と同様の構造のHPC。SC19にて)
2018年 SC18での「富岳」のデモブース。「京後継、ARMエコシステムの最先端」と書かれている。
2020年 萩生田大臣による富岳の視察

富岳(ふがく、英語: Fugaku)は、理化学研究所の「」の後継となる、日本スーパーコンピュータである[2]エクサスケール・コンピュータではないが、処理速度が100PFLOPSを超えるためプレエクサスケール・コンピュータには該当する[3]

2014年(平成26年)に開発が始まり、2020年(令和2年)より試行運用[4]、2021年(令和3年)に本格稼働した[5]。設置場所は兵庫県神戸市ポートアイランド理化学研究所計算科学研究センター。主要開発元は富士通[6]。総責任者は松岡聡

ハードウェア

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「富岳」は富士通が開発したマイクロプロセッサであるA64FXを搭載している。命令セットアーキテクチャを、京のSPARC64から改めARMv8.2-Aベースに拡張であるSVE(Scalable Vector Extension)を追加した[7]ものとして、バイナリレベルでARMとの互換がとられた一方、マイクロアーキテクチャは「京」で使用されたSPARC64 Ⅷfxの構造を踏襲している[8]。「富岳」は「京」の約100倍の性能と、世界最高水準の実用性を目指している[9]。「富岳」は富士通独自のTofu Interconnect Dを使用して結合された158,976個のA64FXを使用している[10]

ソフトウェア

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「富岳」はIHK/McKernelという名前の軽量マルチカーネルオペレーティングシステムを使用している。このオペレーティングシステムはLinuxと軽量カーネルのMcKernelの両方を使用し、同時に並行して動作する。両方のカーネルが実行されるインフラストラクチャーInterface for Heterogeneous Kernels (IHK) と呼ばれる。高性能シミュレーションはMcKernelで実行され、Linuxは他の全てのPOSIX互換サービスで利用できる[11][12][13]

性能

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2020年6月、国際スーパーコンピュータ会議にて、浮動小数点演算能力を測るTOP500において1位と発表された。日本のスーパーコンピュータとしては、2011年6月・12月に「京」が1位となって以来9年ぶりである。また、実際のアプリケーション性能を測るHPCG(High Performance Conjugate Gradient)、人工知能計算のベンチマークHPL-AI、ビッグデーター解析のGraph500においても1位となり4冠を達成[14][15]。その後、2020年11月、2021年6月及び11月の時点でも4部門で首位を維持し続け、4期連続の4冠を達成した[16]。2025年6月の時点では、TOP500において7位となり[17]、Graph500では、11期連続のトップを維持[17]

この他、消費電力当たりの性能ランキングGreen500では2020年6月の時点で9位[18]

TOP500は近年、ベンチマーク結果と実際のアプリケーションの性能との乖離が指摘されているため、利用者が期待する実行性能を得ることが出来るか、他のベンチマーク結果と併せての評価が重要である[19]

2023年の利用者アンケートは回答率 58.3%[20]であった。なお、「富岳」政策対応課題で行われた Fugaku-LLM学習などの利用者回答は含まれていない。「富岳」利用課題において「期待した実行性能が得られた」と回答したのは6割以上で、「富岳」以外のスーパーコンピュータ(Oakbridge-CX、TSUBAME3.0など)の8割以上と比べると低い結果であった[21]。以降の利用者アンケートでは、期待した実行性能が得られた」と回答したのは2024年度は8割[22]、2025年度は8割弱となった[23]

安定的に使用できる1ノードあたりのメモリ量の目安は約25GBとされ[24]、メモリ量の小ささは「富岳」の弱点の一つと指摘がある[25]。メモリの少なさはHBMを採用した事によるものである。HBMの性能を活かすためにソフトウェアが使用するメモリ量を節約するようチューニングが求められる。

SPEC HPC ベンチマークのTiny(60GB)での性能は、同じ 24 コアで実行した場合はコア性能はほぼ Intel Xeon E5-2680v3 (Haswell)と同じで、「富岳」3 ノード(144コア)はIntel Xeon Platinum 8360Y (IceLake、72コア)とほぼ同じ性能、「富岳」128 ノード(6144コア)はIntel Xeon Platinum 8280 (CascadeLake, 1792コア)の 86%の性能である[26]

利用者による性能比較は以下の通り

GENESIS 同じ64ノードで計算の場合、AWS Graviton 3(ARM Neoverse V1、4096コア)は「富岳」(3072コア )の2倍速い[27]

GROMACS 

GROMACSは新型コロナウイルスの治療薬候補同定に用いられたソフトウェアである[28]。初期評価において、SVE 512bitを使用した場合、Intel AVX-512を使用した際の2/3のパフォーマンスであった[29]。Intel Xeon E5-2650v4(Broadwell/24 コア)と比べて、富岳のコア当たりのパフォーマンスはほぼ半分程度であったもののノード当たりのコア数が 2 倍あることから、ノード当たりでの性能はほぼ同等[30]。シングルスレッド性能は、AWS Graviton 3が2倍弱、Apple M1は約3.5倍、Intel Xeon Gold 6126(Skylake)は約5倍の性能であった。

Simcenter STAR-CCM+  Xeon Gold 6248(Cascade Lake)と比較し、およそ 2 倍程度の差(Xeon のほうが高速)で、1ノードあたりメモリ搭載量から実質的に約1億セル128 ノードが目安(上限)とされる[31]防衛装備庁の利用の際も、億単位規模の解析ではメモリ不足が生じたとされる[32]

Quantum ESPRESSO 富岳 1 ノード(48コア)の計算時間13分、Intel Xeon Gold 6252(48コア)は8分で、計算速度に差が出た大きな要因はメモリ量であるとされる[33]

AI用途における利用では、Tensorflowを使用したアプリケーションなどでは「富岳」1ノード(A64FX48コア)は、パソコン(AMD Ryzen 9 3950X[34]Apple M1 Max[35]、NVIDIA GeForce RTX 2080 Ti[36])と比べ、処理時間が数倍遅く実用的でないとの報告があった。同様にTensorflowを使用した例においてチューニングにより高速化前と比べて約3倍の高速化を実現したとの報告もあった。生成AI用途の利用例として「富岳」政策対応課題で行われたFugaku-LLM(PyTorch, Megatron-DeepSpeed[37])の学習があるが、チューニングにより高速化前と比べて6倍の高速化を実現するも、GPUと比較し1/100 以下の学習速度[20]であった。アーキテクチャやシステム構成の違いから、AI用途で性能を出すことの難しさが分かる。今後増大するAI研究の用途を満たすため、アクセラレータ等を搭載したシステムが必要であることが示された。

2025年8月に富岳の後継として、アクセラレータにGPUを使用した富岳NEXTの開発体制が発表された。理化学研究所、富士通およびNVIDIAとの国際連携によって開発を進めるとされる。[38]

価格性能比

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スーパーコンピューターの価格性能比は稼働率、利用率、電力性能、設計費などの要素が関係する。稼働率や利用率が低いと設計費・運用費に対する実効性能が下がり、価格性能比が悪化する。電力代は運用費に大きな影響を与えるため、電力性能も重要となってくる。

2018年、「富岳」の構築費用は1300億円(国費 1100億円、民間投資 200億円)と報道された[39]

「富岳」の運用費は、毎年150億円以上[40][41]が計上されている。しかし、2022年においては光熱費の急激な上昇により、運用費の不足が予測されたため、全計算ノードの約1/3を約4カ月間停止した[42]。同年のシステムの平均稼働率は99.6%、利用率は86%であった。2023年度は光熱費高騰によるノード停止を行わず、システムの平均稼働率は99.9%、利用率は85%であった。[43]

時期・用途・構成などは異なるが、当時の他の主なスーパーコンピュータ(計画中を含む)とのLINPACK(TOP500に使われているベンチマーク)の結果、設計費用などの単純比較は下表の通り。

性能・費用比較表
システム名 運用開始年 運用終了年 理論性能
LINPACK
( PFLOPS
費用 消費電力
MW
TOP500順位 ベンダー CPU・GPU OS
El Capitan 2024 - 1742 6億ドル 30[44] 2024年11月- 1位 HPEAMD EPYC(Zen 4)、Radeon Instinct Linux(TOSS)
Aurora 2023 - 1012 5億ドル以上[45] 38.7[46] 2023年11月- 2位 HPE,Intel Xeon CPU Max、Data Center GPU MAX Linux(SUSE)
LUMI[47] 2021 2027(予定) 379.7 1億6000万ドル 7.1 2022年6月-2023年6月 3位 HPE,AMD AMD第3世代 EPYC , AMD Instinct 250X Linux
(Cray OS)
Frontier 2022 - 1353 6億ドル 24.6 2022年6月- 1位 HPE,AMD AMD第3世代 EPYC , AMD Instinct 250X Linux
(Cray OS)
富岳 2020 - 442 1300億円[48] 29.9[49] 2020年6月 - 2021年11月 1位 富士通 A64FX(ARM) Linux(RedHat)
Summit 2018 - 148 3億2500万ドル[50] 10.1[49] 2020年6月 - 2021年11月 2位
2018年6月 - 2019年11月 1位
IBM POWER9, Tesla V100 Linux(RedHat)
Sierra 2018 - 94 7.4 [49] 2020年6月 - 2021年11月 3位
2018年11月 - 2019年11月 2位
神威・太湖之光 2016 - 93 約18億元[51] 15.4[49] 2020年6月 - 2021年11月 4位
2016年6月 - 2017年11月 1位
NRCPC Sunway SW26010 Linux(Raise)
2011 2019 10 1120億円[52] 12.7[53] 2011年6月 - 2011年11月 1位 富士通 SPARC 64 Linux

システム構成

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主なシステム構成は以下の通り[54]

CPU

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アーキテクチャ
Armv8.2-A SVE
コア
48 コア (計算用) + 4 コア (OS用)
メモリ
HBM2 32 GiB/ノード、1024 GB/s
インターコネクト
Tofu Interconnect D
入出力
PCIe Gen3
プロセス
7nm FinFET (TSMC)

ストレージ

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第1階層
1.6 TB NVMe SSD/16ノード
第2階層
150 PB 共有ファイルシステム
第3階層
クラウドストレージサービス

言語処理系とライブラリ

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コンパイラ
Fortran (Fortran 2008、Fortran 2018サブセット)
C11 (GNU及びClang拡張)
C++14及びC++17サブセット (GNU及びClang拡張)
OpenMP 4.5及びOpenMP 5.0サブセット
Java
並列プログラミング
XcalableMP
FPDPS
スクリプティング言語
Python (NumPy及びSciPy)
Ruby
数値計算ライブラリ
BLASLAPACKScaLAPACK英語版、SSL II
Fujitsu SSL II
EigenEXA、Batched BLAS

システムソフトウェア

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OS
Red Hat Enterprise Linux 8
McKernel

歴史

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  • 2018年(平成30年)
  • 2019年(平成31年/令和元年)
    • 4月15日、富士通は理研との間でハードウェアの製造、出荷、設置の正式契約(製造開始)を発表[55]
    • 5月23日に名称を「富岳」に決定したことを発表した[56]
    • 8月27日に「富岳」のロゴマークが公開された[57]。ロゴマークのデザインは、「『富岳』の性能の高さとユーザーの拡がりを表現」しているとされる[57]
    • 9月17日 特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律施行規則[58]が「富岳」に合わせて改正され、第二条第四項に云う特定高速電子計算機施設として指定される[59]
    • 11月、同月発表のGreen500において、「富岳」の試作機が世界1位を獲得した[60][61][62]
    • 12月2日富士通ITプロダクツから最初の筐体6台が出荷開始[63]
  • 2020年(令和2年)
  • 2021年(令和3年)
    • 3月9日、本格運用開始[5][66][67]
    • 4月28日、立教大学、神戸大学のチームが「富岳」を使ったシミュレーションで新型コロナウイルスの変異株が人の細胞と結合する力が従来種より高いことが証明できたと発表した[68]
    • 4月30日、理化学研究所のグループが、「富岳」を使ったシミュレーションで新型コロナウイルス感染症で屋外でも屋内と同等の感染リスクがあることを証明したと発表した[69][70]
    • 6月28日、「TOP500」、「HPCG」、「HPL-AI」、「Graph500」の4部門で世界ランキング1位を獲得。3期連続4冠[71]
    • 9月14日、千葉大学と名古屋大学の研究チームが太陽では赤道が極地方よりも速く自転するという「差動回転」を、「富岳」を用いた約54億点という超高解像度計算により人工的な仮説を用いずに再現することに成功したと発表した[72][73]。水素などのガスでできている太陽は赤道付近が北極・南極より速く自転しているが、コンピューターで再現できず、「熱対流の難問」と呼ばれ太陽物理学の長年の謎とされてきた[72][73]。論文は英科学誌「ネイチャー・アストロノミー」に2021年9月14日付けで掲載された[72]
    • 11月13日、末松信介文部科学大臣(当時)が視察に訪れる[74]
    • 11月16日、「TOP500」、「HPCG」、「HPL-AI」、「Graph500」の4部門で世界ランキング1位を獲得。4期連続4冠[75]
    • 11月18日、大規模機械学習処理のベンチマーク「MLPerf HPC」の一つである「CosmoFlow」において、世界最高速度を達成し第1位を獲得[76]
    • 11月19日、「富岳」を用いた新型コロナウイルスの飛沫拡散計算がゴードン・ベル賞COVID-19研究特別賞を受賞した[77]
  • 2022年(令和4年)
    • 2月2日、理化学研究所や神戸大学などのチームが「富岳」による新型コロナウイルスの変異株オミクロン株」のリスクの計算結果を発表[78]。マスクを着用しても、50センチメートル以内の近距離で会話すると、感染の確率が高まるとの結果を公表した[78]
    • 5月17日、富士通と理化学研究所は、富士通の人工知能(AI)技術と理研のAI創薬シミュレーション技術を組み合わせ、スーパーコンピューター「富岳」を活用した創薬技術の共同研究を開始すると発表した[79]。共同研究期間は2022年5月17日から25年3月31日まで[79]
    • 5月30日、「TOP500」で世界ランキング2位[80]。2020年6月から4期連続1位であったが、アメリカ・オークリッジ国立研究所の「Frontier(フロンティア)」に追い抜かれた[80][81]。産業応用で使う計算の処理速度を測る「HPCG」、ビッグデータの解析能力の指標となる「Graph500」では5期連続世界1位[80][82]
    • 7月27日、光熱費の高騰により運用費の不足が予測されたため、11月8日まで「富岳」全体の約1/3の計算ノードを停止[83]
    • 11月18日、アメリカ、イギリスの研究機関と理化学研究所の国際共同研究チームの「レーザー電子加速器の設計関連の研究」が「ゴードン・ベル賞」に選ばれた[84]。2021年も同賞の「COVID-19特別賞」に選ばれており、2年連続の受賞であり、海外の研究機関が参加するチームが日本のスパコンを利用して同賞に選ばれたのは初めてとなる[84]
  • 2023年(令和5年)
    • 1月23日、「富岳」用のアプリケーションなどをクラウド環境でも利用することなどを目指し、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)と共同研究を開始すると発表[85]
    • 5月、東京工業大学 学術国際情報センターや東北大学大学院情報科学研究科、富士通人工知能研究所、理化学研究所などは、2023年度中に「富岳」で大規模言語モデルを用いて生成AIを開発すると発表した[86][87]
    • 11月13日、「TOP500」で世界ランキング4位[88]。「Graph500」では8期連続世界1位[88]
  • 2024年(令和6年)
    • 5月10日、130億パラメータの大規模言語モデル Fugaku-LLMを公開した[89][90]
    • 5月13日、「TOP500」4位、「HPL―MxP」4位、「HPCG」1位、「Graph500」1位[91]
    • 11月18日、「TOP500」6位、「HPL―MxP」4位、「HPCG」1位、「Graph500」1位[92][93]。「HPCG」と「Graph500」では10期連続1位となり、「Graph500」では204 TeraTEPS(テラテップス)で、世界で初めて200 TeraTEPSを上回った[92][94]
  • 2025年(令和7年)
    • 2月12日、富士通と横浜国立大学が、「富岳」を使って台風に伴う竜巻を予測するシミュレーションに成功したと発表した[95]。台風に伴う竜巻を予測するシミュレーションが成功したのは、世界で初めての成果[95]
    • 6月10日、「TOP500」7位、「HPCG」2位、「Graph500」1位、[17]

名称

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名称は2019年2月から4月まで公募を行い[96]、5月にポスト「京」ネーミング委員会により7案に絞られ、更に理化学研究所理事会議により「富岳」に決定された[97]。理化学研究所は「富岳」と決定した理由を以下のように発表した。

「富岳」は"富士山"の異名で、富士山の高さがポスト「京」の性能の高さを表し、また富士山の裾野の広がりがポスト「京」のユーザーの拡がりを意味します。また"富士山"が海外の方々からの知名度も高く名称として相応しいこと、さらにはスーパーコンピュータの名称は山にちなんだ名称の潮流があること、また海外の方からも発音しやすいことから選考しました。 — 理化学研究所(2019年5月23日)[56]

なお、「富岳」は「京」の最大100倍の性能を目指すことから、葛飾北斎の『富嶽百景』や太宰治の『富嶽百景』からの駄洒落(富岳100京)との説もある[98]

受賞歴

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ミニ富岳

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2020年8月、神戸ポートアイランドにある計算科学振興財団(FOCUS)は、「富岳」と同じCPUを搭載した「ミニ富岳」と呼べるマシンを時間制でレンタルするサービスを始めた。本家の「富岳」が432台の計算機を同時に稼働させるのに対し、「ミニ富岳」は8台と計算能力は圧倒的に低いが、先代「京」での使用を見込んだプログラムの動作確認など、「富岳」を本格利用する前のテストに利用できるメリットがある[105]

その他

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神戸市に所在する通販会社フェリシモは、2025年7月23日、「富岳」のケーブルをモチーフにした「スーパーコンピュータ『富岳』そうめん」と、「富岳」のCPUチップをモチーフにした「スーパーコンピュータ『富岳』CPUコンパクトミラーピルケース」を発売した[106][107]

脚注

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出典

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  1. ^ スパコン「富岳」、前倒しで本格稼働 計算速度2連覇中2021年3月9日、朝日新聞 2021年3月12日
  2. ^ オミクロン株、マスクなし・距離2mで感染確率60% スパコン「富岳」分析”. 産経ニュース (2022年2月2日). 2022年2月2日閲覧。
  3. ^ 米国、エクサフロップ・スーパーコンピュータの構築を計画 | NVIDIA” (英語). NVIDIA Japan Blog (2015年7月30日). 2024年4月10日閲覧。
  4. ^ a b 新型コロナウイルス対策を目的としたスーパーコンピュータ「富岳」の優先的な試行的利用について | 理化学研究所”. www.riken.jp. 2020年4月7日閲覧。
  5. ^ a b スパコン「富岳」、前倒しで本格稼働 計算速度2連覇中”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社 (2021年3月9日). 2021年3月9日閲覧。
  6. ^ スーパーコンピュータ「富岳」プロジェクト”. 理化学研究所. 2022年11月21日閲覧。
  7. ^ ポスト「京」のCPUの仕様を公表”. 富士通 (2018年8月22日). 2019年5月25日閲覧。
  8. ^ ポスト「京」のプロセッサ「A64FX」はArmベースながら異彩放つ重厚系”. MONOist. 2020年6月25日閲覧。
  9. ^ “スパコン「京」後継機は「富岳」 計算性能100倍、21年稼働”. 毎日新聞. (2019年5月23日). https://mainichi.jp/articles/20190523/k00/00m/040/149000c 2019年5月30日閲覧。 
  10. ^ a b Cutress, Dr Ian (2020年6月22日). “New #1 Supercomputer: Fujitsu’s Fugaku and A64FX take Arm to the Top with 415 PetaFLOPs”. www.anandtech.com. https://www.anandtech.com/show/15869/new-1-supercomputer-fujitsus-fugaku-and-a64fx-take-arm-to-the-top-with-415-petaflops 2020年6月22日閲覧。 
  11. ^ Outline of the Development of the Supercomputer Fugaku”. RIKEN Center for Computational Science. 2020年6月23日閲覧。
  12. ^ McKernel”. RIKEN. 2020年6月23日閲覧。
  13. ^ mckernel - GitHub
  14. ^ スーパーコンピュータ「富岳」TOP500、HPCG、HPL-AI、Graph500において世界第1位を獲得”. 理化学研究所 (2020年6月23日). 2020年6月23日閲覧。
  15. ^ 2位でもよかったスパコン「富岳」 利用者目線で世界4冠”. SankeiBiz (2020年7月15日). 2020年7月15日閲覧。
  16. ^ スーパーコンピュータ「富岳」TOP500、HPCG、HPL-AI、Graph500にて4期連続世界第1位を獲得”. 理化学研究所 (2021年11月16日). 2021年12月14日閲覧。
  17. ^ a b c 産経新聞 (2025年6月10日). “スパコン世界ランクで理研の「富岳」が7位 ビッグデータの解析性能は11期連続トップ”. 産経新聞:産経ニュース. 2025年6月10日閲覧。
  18. ^ 井上輝一 (2020年6月23日). “Preferred Networksがスパコン省電力ランキング「Green500」で世界1位 「富岳」と合わせて日本勢がトップ独占”. ITmedia NEWS. 2020年10月28日閲覧。
  19. ^ スーパーコンピュータのランキングについて” (PDF). 理化学研究所 計算科学研究センター. 2024年5月20日閲覧。
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関連項目

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外部リンク

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座標: 北緯34度39分11秒 東経135度13分14秒 / 北緯34.6531度 東経135.2205度 / 34.6531; 135.2205

📚 Artikel Terkait di Wikipedia

スケジューリング

algorithms Understanding the Linux Kernel: Chapter 10 Process Scheduling - ウェイバックマシン(2006年6月13日アーカイブ分) Kerneltrap: Linux kernel scheduler articles - archive

MorphOS

をベースとしている。最初のSputnikは2006年11月11日にリリースされ、MorphOS 2.0 に最新版が同梱された。 AmigaOS AROS ^ “Basic Kernel Information”. MorphOS Home Page. 2007年3月21日閲覧。 ^ Thom Holwerda (2005年8月24日)

画像圧縮

Ali J. (1988). “Sub-band coding of digital images using symmetric short kernel filters and arithmetic coding techniques”. ICASSP-88., International Conference

Graduate Texts in Mathematics

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3Dライブラリ

も存在する。 VulkanSceneGraph Vulkan向けのシーングラフを中心としたライブラリ。オープンソース。 OpenGL向けであったOpenSceneGraphライブラリの後継。OpenSceneGraphのシーングラフはOpenSceneGraph形式 (*.osg、*.osgb、.osgt、

ラプラシアン行列

graphs”, Learning Theory and Kernel Machines: 16th Annual Conference on Learning Theory and 7th Kernel Workshop, COLT/Kernel 2003, Washington, DC, USA,

GTK (ツールキット)

Ruby Shoes QtRuby(英語版) XML Ample SDK(英語版) CougarXML(英語版) GladeXML Lively Kernel(英語版) Pyjamas(英語版) Rialto Toolkit(英語版) XAML XML User Interface(英語版) XUL Wt(英語版)

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CPUのメニーコアやSIMDを有効活用する簡単な方法は行列演算ライブラリを使用する方法である。行列演算ライブラリとしては、例えばインテルのCPU向けではIntel Math Kernel Libraryなどがある。 バックプロパゲーションは完了までに非常に時間のかかる反復処理である。マルチコアのコンピュータでマルチスレッド技法を